実践力の基礎科目群
発達支援に関する総論
授業科目の名称 | 講義等の内容 |
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こども発達支援総論 | 学校・保育現場で生起するこども発達支援分野の抱える諸問題を提起し、その解決の手がかりを、①コミュニケーション力の育成、②適切な授業方法及び教育内容の具体化、③子どもの発達とその諸条件、を通じて明らかにする。(オムニバス方式/全15回) |
こども発達学基礎科目
授業科目の名称 | 講義等の内容 |
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こども発達特論 | 人間発達に関する諸問題について、発達心理学の研究成果に基づきながら人間の成長と発達を可能にしている諸条件を中心に議論する。この講義では発達心理学にこだわることなく、広く人間精神の問題について議論している哲学、教育学等の関連分野についても視野を広げながら多角的に人間精神とその発達の問題を扱う。これらの研究の知見を基礎にしながら保育、幼児教育、さらには学校教育の現場における実践とその課題について捉え直していくことを目指す。この講義を通して受講生各自の現場実践の重要性と意味を学問的に再確認していくことを最終的な目標とする。 |
教育課程・方法特論 | 教育内容について、学習指導要領の特徴や各学校における教育課程編成のあり方をめぐって、日本における教育課程の変遷やその背後にある編成原理などに触れつつ、実践的な検討を行う。これと関連して、教育方法についても、教育内容を具体化し、子どもの学習の実現をはかるために、いかに適切な授業方法を選択・創造すべきか、具体的な検討を行う。これらの検討は受講者の抱えている具体的な課題にそって行うこととする。 |
インクルーシブな教育・保育特論 | 「発達面に課題のあるこども」についての知識を通して、子どもたちの持つ特性とそれを取り巻く環境との折り合わせの不十分さが、ひずみとして累積的に蓄積されるプロセスについて学習する。その理解の枠組を通して、援助を必要としている子どもたちの抱える心理学的な課題を明らかにし、支援のあり方を明らかにしていく。特に、ここでは、援助を必要としている子どもたちが抱える「他者とのコミュニケーション活動における困難さ」に着目し、「場を通した支援のあり方」を追求するなかで、インクルーシブな教育・保育の世界について学習を深める。 |
こども発達支援教育関連科目
授業科目の名称 | 講義等の内容 |
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教育内容・教材特論 | 教育内容・教材論の今日における深化は、先行研究によれば、教育内容と教材の区別論に始まるとされる。本講義では、この論の批判的吟味を土台として、とくに幼児段階、小学校低学年段階における教育内容・教材のあり方を研究する。教材は、教育内容を具体化し、思考や操作の対象として学習者に提供するものであり、学習を成立させる要件を構成している。ペスタロッチの直観教材、コメニウスの図絵、モンテッソーリの教具など、近代教育実践の当初から、工夫開発がなされてきた。これらを引き継ぎ、今日にいたるまでの教育内容・教材について、すぐれた事例に学び、その成果の要因を理論化し、受講生自身の経験を通した課題意識を通しながら、新たな教材開発に向けての課題を明確化する。 |
教育方法実践特論 | 教育実践は教育目標を子ども・家庭・地域社会の実態を考慮して具体化した教育計画のもとで、しかもそのときどきに生起する諸事態に臨機応変に対応しつつ行われるものである。こうした今日の実践論の土台の一つとなったのは、技術的実践と反省的実践の区分と反省的実践を推奨する先行研究であった。このような先行研究の批判的な検証を機軸として、本講義を展開する。本講は、内容の上では、教育とケアの統合、方法原理としての「遊び」、今日の課題である幼小の連携、家庭・地域社会との連携等についての先行事例、先行研究を吟味し、あわせて、受講生自身の経験を通した課題についても、討論を通して明らかにし、主体的学習を通して教育実践に向けての理論的基礎を構築することとする。 |
特別支援教育 コーディネーター特論 |
教育・保育職における特別支援教育は、子どもの権利及び学習・発達を保障していく観点から不可欠なものになっている。本講義では、従来の「特殊教育」から「特別支援教育」への広がりのなかで、特別支援教育の一人ひとりの発達に即した支援のあり方が、全ての教育の基底として重要なことを学習し、コーディネーターとしての力量形成の手がかりを研究する。そのために小中学校を事例対象にし、教育相談や個別の配慮を必要とする事例への対処などが実際にはどのように行われているのかを知り、特別支援教育コーディネーターの学校現場での役割の実際を学ぶ。また、過去の事例をもとに、課題解決発展型の取組を有効に進めるために求められる人的な体制の構築や現場環境を有効に活用した対応、保護者対応などを視野に入れて、実際に作成された個別の指導計画に込められた、悩みや願い、具体的な支援の方法について、受講生全員で討論を重ね、特別支援教育コーディネーターに求められる課題を明らかにする。 さらに、特別支援教育コーディネーターについての研究により得た知見をより実際的な知識へと高めていくために、小中学校への訪問見学を積極的に行い、持ち寄った教育情報を受講者全員で共有し、必要に応じて学校現場にフィードバックし、実践的な研究を進めていく。 |
保護者支援特論 | 保護者との関係づくりによる個別支援、困難かつ複雑な課題に対する多職種(機関)連携、など、様々な子どもに対する家庭支援について教育者・保育者が担いうる役割、現代的課題について教育・保育の専門性を高める視点から学ぶ。特に、発達面に課題がある子どもの保護者が抱える課題について、学校・保育現場はどのように関わってきたか、先達の知見を概観しながら、保護者支援のあり方について理解を深める。 |
こども発達支援・臨床相談特論 | 乳幼児期・児童期の子どもの発達支援の手掛かりとしての心理臨床について学習する。ここでは、特に、発達面に課題のある子どもたちのコミュニケーション力を育成するために本学で開発された「関係力育成プログラム」を中心に、遊戯療法及びカウンセリングの理論と実際を重点的に学ぶことを通して、子どもの発達を支えるための相談・支援のあり方について研究する。 |
特別支援教育方法特論 | 特別支援教育の全体像を明らかにするために、「障がいとはなにかという」という問いを通して、①子どもたちのもつ行動の特徴(発達要求の弱さ:X)、②子どもを取り巻く環境の側の応答の不十分さ(Y)、③子どもの中に累積される歪み(Z)、のそれぞれの問題を発達論的かつ関係論的に捉えていく中で、障がいという問題を構成している諸要因について理解を深める。それらの基礎的理解に立って、このXの要因とYの要因とZの要因が掛け算的に組み合って、「障がいという問題」を構成していることを学習する。その学習の中で、特別支援教育の基本的な枠組みについて理解を深める。 |