【基本方針】
日本社会の地方活性化が進む中で、教育における質保証は時代とともに益々高度化を図ることが求められています。私たちは学校法人鶴岡学園の80周年と、さらにその先を見据えた長期的な視野に立って、社会が求める教育の質を確保し提供するという確たる決意と力を持ち続ける必要があります。そして、国が進める一連の教育改革の方向性を理解し、確認しつつ、本学園の建学の精神「清正進実」のもと、歴史と伝統に則して設定した、鶴岡学園「教育100年ビジョン」に沿って、一歩一歩着実に具体的な施策を計画・実施し、たゆまない前進を遂げていかなければなりません。
国の地方創成政策のもとで北海道内においても学校法人を取り巻く環境が厳しく変化する中、各設置校において着実な計画を立案・実行することにより、健全な経営基盤を確保すべく努めます。
本学園は、かかる認識・決意のもと、学校法人鶴岡学園の中・長期計画の基本方針を以下のとおり定め、法人ならびに各設置校の安定的な運営に資することとします。
- 教育100年を展望する「北海道文教大学ブランド」の構築
鶴岡学園「教育100年ビジョン」の実現を通じ、本学の歴史と伝統を維持しつつ、社会の要請に応える教育機関として、強い個性と独自性を持った「北海道文教大学ブランド」を構築します。
- 教育研究の質保証と国際性のある人材の養成
学生・生徒・園児に対する教育の質保証を追究し、「教育の北海道文教大学」を推し進めます。「教育の北海道文教大学」に掲げる教育目標・理念の具現化のための諸施策に取り組むとともに「北海道からアジアへ、そして世界へ」という大学の教育理念である「国際性の涵養」という目標を体現する人材の育成を目指します。
- 地域社会への貢献
「開かれた知の拠点」として、地域と社会の要請に応えます。生涯学習、社会貢献活動、自治体との協働研究等を通じて地域社会の発展に積極的に貢献します。
- 学生・生徒並びに保護者の満足度を高める施策の推進
学生・生徒の希望する進路・就職を実現する体制の構築のみならず、保護者の満足度を高める教育を目指します(就職率・進学率・国家試験合格率等の向上)。
- ガバナンス体制の強化と改革推進
学園としての経営基盤確立および理事長・学長のリーダーシップ発揮を通じ、学内合意形成及び意志決定の迅速化、計画推進力の強化をはかります。
【各所属の中・長期計画】
1. 法人事務局
- 教学改革推進のための財政基盤の確立
- 中長期財政計画の推進
- 予算編成方針及び執行方法の見直し
- 外部資金の獲得(一般補助・経常費補助・競争的研究資金など)
- 教学組織を支えるガバナンス体制の強化
- 教学行動計画を推進するための理事会の機能強化
- 教職協働プロジェクトの構築と推進
- 教学ガバナンスの支援
- コンプライアンスに関する新たな課題への取組
- 教育100年を展望する北海道文教大学ブランドの構築
- 収容定員3,000名構想のためのプログラムの検討
- 新学科の設置計画の構築と申請業務
- 学部・学科改編の検討
- キャンパス施設設備の充実に向けた計画立案(収容定員3,000名構想の礎の構築)
- 札幌キャンパスの在り方の検討
- 認定こども園移行に係る安全・安心を見据えた園舎と教育・保育の充実
2. 北海道文教大学
- 教育100年の大学像に向けた戦略的課題―
北海道文教大学ブランドを実現し、活気ある大学づくりに邁進する―- 学部・大学院再編の具体化
- 大学財政の在り方の改革
- キャンパス構想の検討(収容定員3,000名構想)
- 大学ガバナンスの改善
- 魅力ある大学像の発信力強化と「高大接続(入試)」体制の強化
- 「教育の北海道文教大学」の実現―「主体的な学び」の創造―
- 「主体的な学び」「アクティブラーニング」と参加型・問題解決型学習の強化
- 各学部・学科のカリキュラムの体系化と「特色ある教育」の構築
- 各学部・学科カリキュラムの共通化・柔軟化・スリム化の検討
- 組織的な学習支援の強化(GPA=成績評価・平均値の活用強化など)
- 図書館のラーニング・コモンズ(図書館に設置された総合的な自主学習のための環境)化のいっそうの推進
- 国内留学制度の創設
- 学生支援―自主・参加・共同の豊かな学生生活の支援―
- 奨学金・授業料減免制度の改善
- さまざまなニーズを持つ学生支援の充実
- キャリア・就職支援の強化
- スポーツ・文化活動の支援の強化
- 学生寮設置の検討(民間アパートの借り上げを含む)
- 研究力の強化―「知の拠点」と高度な研究の創造―
- 競争的資金等獲得と研究費の効率的配分
- 研究体制の強化
- 全学的規模の共同研究の構築
- 国際化戦略の構築と推進―「アジアから世界へ」・国際ネットワークの強化―
- 海外交流協定校との関係の強化と実質化
- ダブル・ディグリー制度の構築など国際ネットワークの強化
- 受入留学生の拡大(留学生確保に係る海外入試ならびに国内入試の見直し)
- 海外インターンシップの推進
- 留学生の就職活動支援
- 地域連携と社会貢献活動―地域と連携・共同し、社会貢献に資する―
- 生涯学習講座の充実と自治体生涯学習への支援(含:長寿大学との連携強化)
- 学生ボランティア活動の支援、活動の単位化
- 自治体との協働の促進と地域への還元
- 企業との連携強化
3. 北海道文教大学附属高等学校
- 教職員の資質向上
- 生徒の学力の向上を図るため、若手・中堅教員の研修を推進する
- 教員相互の授業参観
- 生徒参加重視の国際交流
- 選挙権年齢引き下げによる対応
- 生徒募集
- 学校案内に係るプレゼンテーションの実施(学校見学会,授業参加など)
- 広報活動の検証・見直しと効果的広報の追究(放課後学習)
- 地域に根差した生徒募集活動の推進
- 教育環境の整備
- 安全・安心の教育環境の構築に係る対策
- 施設設備の整備・改修等の計画的推進
- 財政
- 入学定員の確保
- 奨学金制度の見直し・検討
- 高等学校の在り方について検討
4. 幼保連携型認定こども園北海道文教大学附属幼稚園
- 教育100年を展望する、北海道文教大学ブランド、0歳から教育の充実
- バランスの取れた人格形成とその実現のための養護・教育の最適化を図る
- 毎日が楽しいこども園の実現と誰にでも分かり易い園生活の充実を目指したカリキュラムの充実
- 園舎と園庭の教育環境としての可能性を探求し、ここだけの「場」を創造する
- 確かな育ちを保証する北海道文教大学の実現
- 子ども一人ひとりの「やりたいが実現する」生活を実現するための保育者の専門性の確立
- 健康な心と体を育み、自ら環境に働きかけることのできる育ちを保障する
- 興味関心を高め、取り組んだことを一人でも仲間関係でもやりとげる力を育成
- 課外活動の開設検討(大学、高校との連携による個性を伸長する可能性を追求する教室)
- 教育研究体制とその支援体制の再構築
- 教職員の専門職意識の向上と日常的な研究的な意識の強化
- ホームページや多様な媒体による保育実践の地域への発信に努める
- 経営基盤の礎となる財政の確立
- 子育て支援、家庭支援の積極的推進
- 幼保連携型認定こども園の加算項目に沿った積極的加算を得ることができるような、多角的な園運営を企画し、人材を得て事業を実施する