2021年08月31日

【包括連携協定】済生会小樽病院と協定を締結しました。

8月25日(水)、本学は済生会小樽病院と包括連携協定を締結いたしました。

本協定は、北海道文教大学と済生会小樽病院のそれぞれが有する、医療機能及び医療職者を養成する教育機能を相互に活用することにより、地域課題に適切に対応し、活力ある個性豊かな地域社会の形成と発展に寄与することを目的としています。

 

済生会小樽病院院長 和田卓郎(写真左)と 北海道文教大学学長 渡部俊弘(写真右)

 

〇包括連携協定締結調印式でのコメント

 

【済生会小樽病院 院長 和田卓郎】

 

待ちに待った北海道文教大学との連携協定の締結ができたことを本当に嬉しく思います。また、本協定をご提案いただいた渡部学長をはじめとした、文教大学の関係の皆様には心から御礼申し上げます。

 

私たち済生会は、恩賜財団済生会という組織で、明治44年1911年に明治天皇の「医療によって生活困窮者を救わなければならない」という済生勅語を発して創設されました。初代病院長は北里柴三郎先生、次の千円札の顔になる方です。現在の総裁は秋篠宮皇嗣殿下です。現在、全国に82の病院、300を超える福祉施設を有する日本最大の社会福祉法人です。北海道では、この済生会小樽病院が唯一の済生会の病院です。1924年大正13年に済生会小樽診療所として小樽に医療を提供し始めました。地域の人に寄り添う医療を約100年間提供してまいりました。2013年に現在の小樽築港に新築移転し、昨年同一法人の重症心身障害児施設みどりの里と経営統合して、378床の病院として運営しております。「かかってよかったと思う病院、はらたいてよかったと思う病院、地域と共に歩む病院」この理念の下、地域密着型病院として、急性期から回復期まで、切れ目のない医療、そして福祉介護の一体提供というものに取り組んでまいりたいと思います。また、みどりの里と一緒になったことを踏まえ、地域の商業施設、あるいは小樽市と提携して、まちづくり・高齢者・障害をもつ方々も安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいます。

 

当院は、北海道文教大学の卒業生19名が、理学療法士・作業療法士・看護師として勤務し、病院の中核として活躍していただいています。第一期生から当院に来ていただいていることで、大変お世話になっております。実習生も来ていただいているということで、既に非常に良い関係を築いていますが、連携協定によってさらにいっそうそれが深まって、卒後の教育・人材育成、まちづくりということにもお互いに貢献していけたらよいと思っています。人口減・少子高齢化という日本の地域社会における大きな問題となっており、地域において、医療提供、人材の提供、まちづくり、ひいてはSDGsについても大きく寄与できるのではないかと期待しております。

 

【北海道文教大学 学長 渡部俊弘】

 

昨今のコロナ禍において、なかなか日程の調整がつかない中、こうして無事に調印を終え嬉しく思っております。私が東京農業大学で副学長の職に就いていた頃から、済生会の6代目の総裁である秋篠宮殿下が医療に関する取組を行っていらっしゃるという話を聞く中で、済生会病院のことを知りました。医療で国民を救うという志を持った済生会病院と繋がりを持つことができたことは大変光栄です。

 

北海道文教大学の学長に就任し、医療系の学科を擁する大学の長として勉強を始めたときに、本学の作業療法学科 白戸力弥教授からチーム医療についての重要性を学びました。済生会小樽病院の和田院長は整形外科が専門ということもあり、リハビリの研究領域でタイアップした取組を先日されており、こうした関わりで、和田先生とお会いする機会を得て、地域貢献・地域医療というものの重要性を改めて実感しました。本学園理事長の鈴木武夫も、恵庭で地域包括ケアシステムを実現したいという志の下、精力的に活動しておりました。本学の原点である鶴岡トシ・新太郎夫妻と、明治天皇の志で共通する点が多くあります。オリンピック・パラリンピックの理念にもありますが、これからの共生時代に向けて、志のある大学運営が重要になってきます。その中で、学生の臨地実習や、就職してからも、社会貢献できるのであれば、こんな幸せなことはありません。

 

現代社会の変化はとても速く、大学4年間だけで人を十分に育てることは難しいのが現状です。そんな中で、こうして病院でも継続して人材育成を続けてもらえるのは大変心強く、大学として取り組めるものの幅が広がっていくと思います。この連携協定締結を機に、よりいっそう太い繋がりの中で、地域貢献や人材育成の観点から、様々な協力をしていきたいと考えています。

 

〇済生会小樽病院について
(公式HPはこちら

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