2021年06月04日

国際教養学科について渡部国際学部長・国際教養学科長にいろいろ聞いてみました!

今回は国際学部長、そして国際教養学科長である渡部先生に、現在進路に迷っている、またはもうすでに北海道文教大学への進学に興味を持っていただいている高校生の皆さんに向けて、いろいろ国際教養学科の魅力について聞いてみたいと思います。

 

 

とうとう実際に1期生が入学してきましたね。1期生はどういった印象でしょうか。

 

一期生は、世界の紛争の原因や背景を知りたい、国連職員になりたいなど、入学前から勉強したいことや将来の目的を具体的に強くイメージしている学生が多くて、そのせいかこちらが驚くぐらいやる気と向上心に溢れていて、教える側の私の方が毎回の授業への熱心な参加態度や、提出される課題のクオリティーや好奇心の旺盛さに学ぶことも多いです。難民問題や紛争の解決を目指して大学に入学した頃の自分を思い出します。

 

では実際に学科のことについて聞いてみますが、国際学部のもう一つの学科の「国際コミュニケーション学科」は何をやるかわかりやすいのですが、「国際教養学科」ってどんな勉強をするのでしょう。

 

気候変動、紛争、難民、感染症など21世紀は予測不能でわかりにくい世界です。その世界で豊かに生きていくためには、自分の頭で世界を理解して分析し、さまざまな課題解決のための糸口を導き出す知性が必要です。この自分で考え、判断し、行動するための知性を私たちは「国際教養」と呼びます。
そのために、まず、世界全体を理解するためのグローバル・スタディーズを政治や経済といった社会科学の分野を中心に勉強します。国際関係や開発援助、環境問題やSDGsに関わるより深い勉強を、国際政治経済や国際社会などの視点から自分で分析できる力を身につけます。もう1つ、東アジア、北米、ヨーロッパ、アフリカなどの世界各地域の文化や歴史、アメリカ・中国・イギリス・EUなど日本と関係の深い国々の政治や社会事情を勉強し、世界の多様性や将来の仕事のパートナーの価値観の背景を理解する力を身につけます。

 

うーん。教養を身につけなくてはいけない理由は十分わかりましたが、国際政治経済といわれると、なんか難しそうなイメージがあります。興味はあるんですけど、高校では社会が苦手な人でも大丈夫でしょうか。

 

はい、大丈夫です。これまでも、外国語学部時代に英語や中国語、日本語を勉強する学生たちが私の国際政治や世界経済についての授業をとってくれましたが、みんな楽しみながら挑戦してくれていました。わかりやすく、面白く、でも核心的な部分や本質はきちんと理解できるような授業を心がけていますし、今年の新入生の皆さんはこちらの期待するレベルを超えて、どんどん新しいことに関心を持ったり自分で調べたりしているので、高校まで社会が苦手でも全く問題ありません。もちろん、高校まで社会が得意だった人も、「へぇ〜実はそうだったんだ!」と納得の内容ですよ。

 

現在、まだ新型コロナの状況が落ち着きませんが、必修の国内の研修や海外研修はどのようになるでしょうか。

 

これは、コロナの状況がニセコ国際研修や海外での短期語学研修が行われるときにどうなっているのかによります。もし、コロナの状況が落ち着いて、受け入れ先の地域や海外の大学が問題がなく、私たちも学生の安全が確保できると判断したら予定通りに実施します。もし、最悪コロナの状況が改善しなかったり、研修の安全が確保できないような場合は、例えば海外の大学とインターネットでつないで、外国の授業をとるオンライン留学などの代わりの方法も検討・準備していますのでご安心ください。

 

それでは、気になる進路ですが、現在、新型コロナの関係で海外に出ていくのもなかなか難しいと思うのですが、国際教養学科で4年間勉強するとどのような職を目指せるのでしょうか。

 

私の予想では4年後にはワクチンや薬の開発がかなり進んで、コロナ感染のリスクに配慮しつつも世界の社会経済活動は、今まで異なる形でまた活性化すると思っています。国際教養学科では、世界を理解する中で、自分の住んでいる地域や自分自身についても理解が進み「本当にやりたいこと」「やるべきこと」「自分に合っていること」が見つかる学科だと思っています。世界規模の課題解決に取り組む、国連などの国際機関職員、NGO・NPO職員や、国際化する地域社会に対応する行政の公務員、グローバル化する企業活動の先頭に立つビジネス・パーソン、世界や日本の現在を正確に分析して伝えるメディア関係者など、国際教養学科の就職の選択肢の幅は広いと思います。1つの専門や単一のスキルに依存した、従来型の「即戦力」よりもポストコロナ時代に比較優位に立てる人材が、この学科から輩出されると思います。

 

最後に現在、進路に迷っている、または北海道文教大学国際学部への進学を検討いただいている高校生の皆さんに、「国際教養学科」の魅力を熱く語ってください。

 

国際教養学科は、現代における教養を「世界や地域で考え、行動できる知性」と定義し、アクティブな未来の生活に必須のものとして広く深く世界と地域、さらにはそこを生きる自分を理解する国際性あふれた教育を展開しています。フィールドのことを知るスペシャリストたちを各科目に配置し、「本物の学び」を目指して教員一人ひとりも日夜研鑽していています。アジア、アメリカ、ヨーロッパ出身の外国人教員や、海外経験豊富な日本人教員による教育環境は、大学が「小さな世界」のような雰囲気で勉強できます。国際教養学科で勉強した学生は、先の見えない今日とは違う未来においても、自ら積極的に行動し、世界のパートナーたちと対応以上にやりとりができる人材になると確信しています。是非、私たちと一緒に未来の明るい社会を考え、そして実際に創っていく学びを体験してください。

 

 

 

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